あやてらす
AYA TERRACE
2022
綾町の就労継続支援B型事業所「わーくすぽっとAya」の皆さんが無農薬で栽培した日向夏を100%使用し、香月ワインズらしく無添加・無濾過で仕込みました。
宮崎県内の香月ワインズ取扱店での限定販売。
個性豊かな施設利用者の皆さんは、日頃から畑作業や野菜の出荷作業などに取り組まれています。
01
わーくすぽっとAyaとは
就労継続支援B型事業所として、契約農園からの農作業の受託を主な仕事としています。さらに、施設利用者の皆さんの仕事の場として、耕作放棄された日向夏畑を買い取り、日向夏の無農薬栽培に取り組んでいました。
02
コロナ渦で福祉イベントは中止
彼らが育てた日向夏は、福祉関連のイベントでの販売を主としていましたが、コロナ渦で各イベントは中止。
それに伴い、彼らの日向夏は売り先を失っていました。
「わーくすぽっとAya」が無農薬で栽培する日向夏は、やや小ぶりですが、その分香り高く、酸味と甘味のバランスが良好。
「わーくすぽっとAya」代表の松竹氏(写真右)と、収穫前の日向夏の樹の前にて。一般的な露地ものの収穫は3月ですが、ここでは完熟させるため4月に収穫をします。
03
仲間たちとのご縁で
新たな出会い
ある日仲間たちと飲んでいた時のことでした。ひょんなことで、「蜜柑でワイン造れるの?」「綾町の日向夏で作れるなら作って欲しい!」となったのです。
無農薬栽培の日向夏があればチャレンジすると伝えると、その数日後には「わーくすぽっとAya」さんとのご縁をいただきました。
04
県食品開発センターでの搾汁
厚い果皮を持つ日向夏の搾汁の経験がなかったため、宮崎県食品開発センターにて果汁を搾る工程をサポートしていただきました。柑橘用の搾汁機を使用しましたが、機械とはいえ日向夏を1個ずつ手で投入。
その数、なんと約1万6千個!
慣れない機械で微調整を繰り返しながらの搾汁は、とても貴重な経験でした。
05
ワイナリーにて
搾り粕をワイナリーへ持ち帰り、3日かけて再度バスケットプレスで搾汁を行いました。厚い果皮と大きな種をもつ日向夏は、ブドウの搾りとは全く異なりました。
その後、ステンレスタンクにて野生酵母による自然発酵を行いました。
搾り粕は3回に分け、1回あたり1晩かけてゆっくりと圧搾することで、クリアなジュースを得ることができました。
06
手探りの中での醸造
まったくの手探りでの醸造でしたが、約3週間の発酵を終え、日向夏の香り豊かなワインを瓶詰することができました。
それから6カ月、ゆっくりと熟成を進めることで、日向夏の色をまとった爽快感と深みのある味わいに仕上がりました。
酸化防止剤(亜硫酸塩)不使用。無濾過のため、瓶の底には酵母や日向夏由来の成分が沈殿していますが、優しく撹拌してからお飲みください。
07
日向夏畑でのデッサン
「わーくすぽっとAya」の皆さんに、日向夏わいんのデッサンをお願いしました。日向夏の樹や畑の様子、空や虹など思い思いに描いてもらい、ラベルのデザインに採用しました。